裏レポ!では、公演を控えている団体に事前に取材し、その魅力をフォーカスして紹介。本番を見るだけでは伝わらないその裏の物語や作品制作への想いを、まずは私たちが知りたい!そして団体・人にまつわるストーリーを介して多くの方に興味を持ってもらえるような記事を掲載します。
今回は2023年4月30日に公演「まざー、るぅ。」を控えている演劇ユニット・石ころさんにインタビューをしてきました。後半は、 日を改めて、今回石ころに参加することとなった高校生のヤギくんを中心にお聞きしていきます。
高校生、まぶしい!
演劇ユニット・石ころ
2020年結成、宗像幸佑と井上みことによる2人組演劇ユニット。日常に落っこちているもやもやを拾って、演劇にする。脚本・演出を井上が担い、宗像は役者。結成から本公演までに、それぞれが外部団体へ精力的に参加し、満を持して(?!)石ころとしての公演をうつ。
今回は、宗像さんの出身校の後輩・高校生のヤギくんを役者にむかえ、春、ユニットがころころところがりはじめます。
ヤギくん:八木秀磨
山口県鴻城高等学校3年、演劇部所属。OBである宗像さんとの縁により、石ころに参加。世渡りうまく夜遊びもうまい。
社会人演劇に一歩踏み出したヤギくん
――はじめに、どうして演劇ユニット・石ころに参加することになったか教えてもらえますか。
(八木)演劇を高校一年生からはじめて、自分でも抑えられないくらい楽しくて。将来的にも演劇を続けていきたいなと思っていて、そちらの方面に進学も考えています。なので進学する前に、山口で演劇やりたいなと思いまして。ムナ先輩(宗像さん)がやっているのも知っていたので、混ぜてもらえたらなと思って、夜中に連絡しました。
「部活終わりに演劇できるところありませんか?」って。そしたらすぐ連絡くれて。
(宗像)すぐ二つ返事でした。いいよ大丈夫って。
(八木)一週間も経たずに、公演するって決まってましたかね。
(宗像)すぐじゃあいつ、どこでやるって決めて。
――そういうのって、スピードが大事ですよね。
――演劇がやばいぐらい楽しいとのことですが、演劇の何にとりつかれていますか?
(八木)もともと、親の影響でお芝居とか結構好きで、小さいころからドラマとか三谷幸喜さんの人形劇をみたりしてました。映像が多かったんですが、生の舞台を観ていくなかで、映像でみるのと(演者が)伝えたい熱量がまったく違うなって。それは演劇にしかないなと思って、自分も観て感動したりして……。 自分でも高校生になって部活として演劇をやってみて、やっぱり拍手もらったりとか「よかったです!」って言ってもらえると、自分も伝えられてるんだなっていうのですっごいうれしいんです! 生の演劇は、人間のこころに持ってるものとか表現したいことを伝えられるってところが、いいことだなー素晴らしいなーって思います……。まとまらないんですが……。
――まとめなくていいです、伝わってますよ!
(八木)こう!その生での(やりとりする)感じがすごい好きなんですよ!!映画とかアニメとかにもないし。それが好きなんだと思います。そして(自分は気持ちが)強すぎるんだと思います(笑)
高校演劇と社会人演劇・小劇場演劇のちがい?
――高校で演劇部でやっていることと、外に出て社会人演劇をやってみて違ったり、おもしろいなって思うことってありますか。
(八木)たくさんあります。 まず表現の仕方が違う。高校演劇では、高校生の熱量で伝えたいことを言葉にして、その役になって伝える、という感じ。社会人演劇でやってるのは、それとは違う。やってみてやっぱり実感しました。ジャンルが違いますよね。 その人のもっと細かな、本当に思っていることとかエゴ、欲求、挫折、葛藤とかをしっかり表現するのは社会人演劇。それを伝えて、お客さんと共有してっていうのが高校演劇っていう風に感じます。
(井上)ともすると高校演劇は一方的な部分もあっちゃうのかも。
――とにかく高校演劇の場合は、本番舞台が大ホールという大きすぎる舞台ですし。お客さんの距離も含め、伝え方が難しいというのは単純にあるかもしれません。
(宗像)今回は、近いよ、(お客さん)。
(八木)ほんと、すぐそこですよね。
(井上)近い方が、コミュニケーションがとりやすいですよね。演じている側とお客さんが。だから、お客さんも含めて演劇の良し悪しが変わっちゃうってこともある。
――近い距離だからこそ生まれる醍醐味でもありますね。
(井上)高校演劇では、彼らは演技をしている役なんだけど、彼らの声に聞こえる。そのキャラクターの生活とか過去とかが、彼ら自身の言葉に聞こえる、気がします。
(八木)高校演劇は、高校生が思ってる進学、卒業、異性関係とか大人になっていくにつれてある高校生ならではの悩みというか、それを伝えるのが高校演劇っていうことなのかな。
リラックスしたなかでインタビューにこたえてくださった石ころのみなさま、ありがとうございました!練習場の雰囲気から、真面目に遊ぶ大人と演劇への熱い思いが垣間見えました。
今後のユニット石ころのご活躍をお祈りします!
>>前半もぜひ読んでみてください。
演劇ユニット石ころの公演情報はこちら
0コメント